キャンプを計画するうえで、天候はとても重要になってきますよね。
毎日できることじゃないから、できれば晴天でのびのびとキャンプをしたい!
ですが、自然界はそう甘くはないです。キャンプを計画している日に悪天候…なんてことも…
悪天候というと「雨」に注目しがちですが、実はキャンプの最大の敵は「風」なんです。
私は、ボーイスカウト時代のキャンプで突然の強風に襲われ、建てたタープがイナバウアーしてしまったことがあります…
それでもなんとか乗り越えられたのは風を理解していたからです。
強風でのキャンプは極力避けたいですが、知識をしっかりとつけて多少の風なら快適にキャンプをしたいですよね!
- キャンプができる風の強さを知りたい
- 天気予報で見る風速を具体的に知りたい
- どこまでの予報なら決行できるのか知りたい
⚠︎この記事は強風時のキャンプを推奨するものではありません。可能な範囲で快適なキャンプを楽しみましょう!
風速の体感と影響について
実際に今吹いている風が風速何mなのか、瞬時に判断するのはなかなか難しいと思います。
ここでは風速が変わった時の感じ方の違いと、屋外で過ごす時の影響について具体的に説明していきます。
風速による体感の違い
風速 | 体感 | 屋外で過ごす場合の影響 |
---|---|---|
3m | ・風が吹いていると感じる程度 ・向かい風でもそれほど気にならない ・木の葉や枝を揺らす | ・紙の空食器や軽い袋であれば飛ばされる可能性がある ・そよ風が煽りになって着火がしやすい場合もある |
5m | ・風が出ているなぁと感じる程度 ・洗濯物や木の葉、枝が耐えず動く | ・焚き火するのに何らかの特別な対策が必要 ・天気が変わってくる心配もある |
8m〜 | ・葉のある木が大きな枝ごとゆらゆら揺れる程度 ・洗濯物が飛ばされないか心配になる強さ | ・テントやタープが飛んでいってしまう可能性が高い ・ポールが折れてしまう場合もある ・火が大きく煽られて危険 |
実は数字の上でたった1mの違いであっても、実際体感として風の強さはかなり違って感じられるのもです。
やはり特別な対策をとったとしても、「風速5m以下」が安全に楽しめる目安になると考えられます。
また直感的に厳しいかもと感じた時は、諦めたり撤退する勇気も大切です!
ちなみに以前タープがイナバウアーしてしまった時は、風速15mあったようです。
もちろん速攻撤退しましたよ!
良い子は絶対真似しないでね!
体感とテントが受ける影響の違い
人が風を感じる「体感」よりも、テントが風の影響を受けやすいです。
テントは、雨や風を通さないような性質でできています。
風を通さないため、テントは風を全面に受けて、そのまま飛んでいってしまいます。
体感では大丈夫な風速でも、風を全面に受ければ煽られてしまいます。
快適なキャンプができる目安は風速5m以下!
まずは次のキャンプ予定日の天候をチェックしましょう!
雨や曇り以外に必ず「風速」を確認してください。5m以下になっていますか?
ひと口に「風」と言っても強さは時によって様々で、強さや吹いてくる時間によってキャンプスタイルを変えていく必要があります。
快適にアウトドアを楽しもうと思ったら、「風速5m以下」がひとつの目安になると考えられます。
ここから理科のお勉強のような内容が始まります!難しいかもしれないけど、寝ないでついてきてね!!
わかりやすく風速について解説
少しだけ「風速」ってなにかを説明します。
実際現地にいって判断することがほとんどだとは思いますが、具体的な数字を理解していると判断もしやすいです。
できるだけわかりやすい説明を心がけますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
「数字なんて関係ねぇ!フィジカルで勝負!!」というアッパーな思考の持ち主は飛ばしちゃってください。笑
では具体的な数字を使って説明していきますね。
風速5mってどのくらい?
ただ「風速」と聞いてわかりますか?ピンときませんよね…
ここでは風速5mという具体的な数字を使って、風速について解説していきます。
風速5mと聞いてどのくらいの速さか想像つきませんよね。
では風速5mがどれくらいの速さなのかイメージをしてもらうために、「時速」に変換してみたいと思います!
風速は秒速(m/s)で表します。 m=メートル、s=秒です。
計算式は
5(m/s)× 60(秒)×60(分)=18000(m)つまり時速18kmです!
想像はしづらいかもしれませんが、自転車で時速18kmで走っているときに頬にあたる風が風速5mくらいです。
さっそく眠くなってきたぞ…
「瞬間風速」っていうのも大事になる
瞬間風速って聞いたことはありますよね。でも何か聞かれたら、答えられる人は少ない気が…
今まで説明してきたのは「平均風速」です。
この平均風速が「10分間の平均」であるのに対して、瞬間風速は「3秒間の平均」になります。
瞬間風速は、平均風速の1.5倍程度となることが多いと言われていますが、大気の状態が不安定な時などは3倍以上になることも…
わ…私のタープはこの瞬間風速にやられました…
また風速は地形や周りの建物などに影響されるため、現地での風速は予報や観測値と大きく異なる場合があります。
これは普通の天気予報にも言えることですね。
そのため平均風速だけを見て「大丈夫そう」と判断するのは危険です⚠︎
瞬間風速が平均風速を大きく上回る可能性があること、現地の環境によって変化してしまう可能性を見込んで、万全の対策をしていきましょう!
備えあれば憂なし!!
強風に耐えるテント設営
風が吹いている日はテントが舞ってしまい建てづらいですが、その後を快適に過ごすためにしっかりと設営することが大切です。
ここではテント設営時に大切な強風対策を紹介します。
全てのガイラインをしっかりと張る
テントのガイドラインは全てしっかりと貼りましょう。
シワを伸ばすことで風を跳ね返すことができるので、負荷が掛からなくなります。
ピンと張っているテントは見た目も綺麗なので、風が強くなくても普段から張る癖をつけておくと良いです。
強く賢く美しく…
長めのペグでしっかりと固定
風が強い時は普段よりも長めの30〜40cmのペグを使用するようにしましょう。
長いペグの方が地面に深く刺さり、抜ける心配が少なくなります。
ペグにはいろんな種類がありますが、おすすめは丈夫な鋳造ペグ!
硬い地面にも負けずに打ち進めることができます。
下の記事では他にもキャンプ別に選べるおすすめのペグを紹介しているので、参考にしてみてください!
ストレッチコードを使用する
ストレッチコードって聞いたことありますか?
よく見かけるのは、自転車の荷台で荷物を押さえるように巻き付けるゴムのような留め具のことです。
実はガイロープ用のストレッチコードもあるんです。
使い方は簡単で、ガイロープにフックを引っ掛けてそのままペグダウンするだけ!
ストレッチコードを使用すると、風で煽られた時にサスペンションのように衝撃を吸収してくれます。
ペグが抜けてしまったり、ロープが緩んでしまったりするのを防いでくれますよ。
影の主役ってこと…!
入り口を風下に向ける
テントの入り口の向きはとっても重要です。
先にもお伝えしましたが、テントは風を通さない性質のため、煽りをくらいやすいんです。
テントの入り口を風上に向けてしまうと、テント内に風が入り込んでしまいます。
テント内は外と違って風の逃げ場がないため、全面で風を受けて押し上げられて飛んでいきます。
風を内側に入れないよう、入り口は必ず風下に向けましょう。
他にも強風時に負けない対策を紹介した記事があります。
豆知識や強風対策に使えるアイテムを紹介しているので、合わせて読んでみてください。
諦める勇気も大切
いかがでしょうか?
「風」といっても強さは様々で、知識があることで快適にキャンプをすることができます。
でも少しでも不安になった時は、諦める勇気も大切です。
無理のない範囲で、楽しいキャンプをしましょう!
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